2016年2月22日月曜日

インフルエンザ・ダウン

今年に入って、ふだんのパソコン漬けの日々が祟っているのか、体調不良が続いていて仕事にならない。

まず1月は小風邪をひき、一度治りかけたのにぶり返し、それから2週間も寝込んだ。
2月に入り、38才になったとたんに鼻風邪をこじらせ、やがて鼻腔が痛くて眠れなくなり、ついに病院に行った。
と思ったら、5才の息子と同時的に高熱にうなされ始め、息子を病院に連れていくと「インフルエンザA型」と診断された。
息子の保育園ではその時点で5人、インフルエンザで休んでいる園児がいた。
私は診断を受けていないけれど、症状が似ているので同じインフルエンザだろう。

それから今日で、まる1週間休んでいたことになる。その間、熱に強い息子も、3日間も40度ほど出してさすがにぐったりしていた。熱に弱い私は1日だけの高熱ではあったが、その後全身と意識の不調を繰り返し、それが抜けてもなかなかスカッと完治しない。
私たちの狭苦しいアパートは一時期、野戦病院さながらであった。私は妻に、「君はナイチンゲールだよ」と苦しい視線を向けて言った。

とにかく、シゴトも私生活も全面停止であった。
5歳の息子のワガママも頂点に達し、私は近所から通報されかねない怒声を息子に浴びせ、ノドを痛めた。
なにしろ息子は、0才3ヶ月の弟にうつったら困るからマスクをしろと連日朝から晩まで言っても、なかなかしないのである。
「何百回言ったら分かるんだよ!」と。むかっ腹が立った。

妻は、「スウェーデンでは1970年代からすでに法律で、子供を怒鳴ることも、叩くことも禁止されてるんだって」とテレビで仕入れた知識を披露した。
私は答える。「信じられないねぇ。『ニルスのふしぎな旅』はスウェーデンの話だけど、ニルスはお父さんに怒鳴られてたし叩かれてたよ。いっても100年も前の話だけど」
なお、私は子どもを叩いたりはしない。
妻は続けて、「スウェーデンの人たちにインタビューすると、みんな子供の頃、親に怒鳴られたりしたことがないって言ってたよ」
私は応える。「へえ、そりゃ凄いね。同じ人間なのに。でも北欧の社会福祉は実際もの凄いからな。親たちの苦労の度合いを、まず、あちらと比べてみたいものだよ」

妻も連日の疲労と不眠とが重なり、心身ボロボロになり、さすがにワガママ息子に手を焼き、いつも甘やかす一方の態度を豹変させて激怒する場面が垣間見られた。
私は、〈そうさここは北欧ではない、亜熱帯の沖縄なのだ〉と心のなかで呟いた。

そんなわけで、今日がじつは次男が生まれてちょうど100日目だから、伝統的には「お食い初め」の日であったのだが、何かそれらしいことをしようという計画はあったものの、延期になった。
全員がやつれていては、写真に残してもツラい。


このとんでもなく生産性の低い病床期間に進んだことは、ディープな読書と思索だった。
そうだ。病床の時間とは、昔から読書と思索のためにこそある。ライト兄弟のウィルバー(兄)も大怪我を治癒しているベッドの上で飛行機を作ろうと思ったではないか。
それにしても、もう少しホンキで体を鍛えないと、これは我ながらマズい。

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